問題No.7050 【推理クイズ】10000分の1の不運〜その２〜

出題者：ggg◆[b2d1d91]

最初に〜その１〜をお読みください。
　入り口にたどり着くとすぐに横の壁についているテンキーの数字を押す。３，７，２，８…４つのキーを押してから、「開」ボタンを押す。
　プシュー
　ドアが開くと体を滑り込ませる。内側からは普通の自動ドアになるのでセンサーの利かなくなる距離まで走りこんで振り向いた。暴漢が刃物を振り上げてドアに迫ってきていた。汗がどっと吹き出てくる。だが間一髪で男の姿をさえぎるようにドアが閉まった！
　ドアの真ん中の強化ガラス製の窓の向こうで暴漢が悔しそうな表情を見せる。ドアをこじ開けようと試みるがどうしようもない。廊下にあった消火器を振り上げて、ガラス部分に叩きつけたが、鉄線入りの強化ガラスで傷付きもしなかった。あきらめたのか男はガラス越しに突っ立って岡島君を睨みつけた。
　オカジマ君も睨み合いながらちょっと困った立場に追い込まれたと思った。携帯電話は上着のポケットの中で休憩室に置いてある。外線電話は部屋の中にあるのだが鍵を持っていないオカジマ君は入ることができない。つまり助けを呼ぶ手段がない。次に人が出勤してくるのは月曜日の朝だ。
（さっさとあきらめて逃げろよ。大体こんなオフィスビルに泥棒に入っても金目のものがあるはずないだろう。しかも居直り強盗なんて何考えてるんだよ）
　だが、男はまだ何かブツブツと考えながら立ち去る気配はない。明らかに知能が少し足りないらしい。行き当たりばったりでたまたま警報装置の切れていたオフィスに入り込んでタバコの１つでもと物色していたのだろう。
　そのとき男が横の壁に手を伸ばすのがガラス越しに見えた。暗証番号のテンキーに気付いたようだ。数字を入力しているような動作が見えた。ピッというエラー音がした。
（分かるわけないだろう。４桁の数字の組み合わせは0000〜9999の１万通りだぜ。確率は１万分の１だ）
　男はあきらめないでもう一度入力している。またエラー。
（暗証番号は後ろから追いかけてくるあいつに見えないように体をかぶせて押したから分かるはずない。でも、どうして４桁と分かったのかな？そうか！肩の動きを見ていたんだ）
　それでも１万分の１の確率は揺るがない。だが、もし１万通りの組み合わせを全部打ち込んだら？
（１組１秒として、10000秒。え〜と、2時間と46分40秒。しまった！今9時だから11時過ぎには開いてしまう！）
　だがすぐに自分の思い違いに気付いて笑ってしまった。
（セキュリティのため暗証番号が連続して10回不正入力されたら警報が鳴り、警備会社か管理者が復旧しなければならない仕組みになっていたんだ。忘れていたよ。そうなるとこの馬鹿が諦めずにでたらめな組み合わせを10回入力してくれたほうが外部に連絡が取れて助かるな）
　いきなり余裕が出て、オカジマ君はニヤニヤしてしまった。
　男は何回目かの入力をしている。
　プシュー
　（え？）
　オカジマ君は信じられない気持ちで目前のドアがゆっくりと開くのを見た。
（な、何故？）
　男が雄たけびを上げて迫ってきた。逃げようとしたオカジマ君は足がもつれて床に転んでしまった。床についた手がずるりと滑った。
　とても、ついてないオカジマ君。
　それにしても暴漢は何故簡単に暗証番号のついたドアを開けることができたのでしょうか？
　10000分の1の不運がオカジマ君を襲ったのでしょうか？
　実はオカジマ君の気付かなかった落とし穴があります。
　その理由を「○○○○○が×××××から」とお答えください。
　○、×にはそれぞれ本文から抜き書きできる全角の文字が入ります。かぎ括弧はいりません。


※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

10000分の1の不運〜その２〜への最新コメント

状況は分かるのに抜き出せず悩みました。
面白かったです。

謎はすぐ解けたけど、、抜き出しが出来ない＠＠
結末が気になるｗ

問題もストーリーも楽しめました。

やっと正解しました♪

抜き出しの言葉探しに時間がかかりました･･･

(^-^)v

抜き出しに手間取ってしまいました。

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10000分の1の不運〜その２〜の情報

問題作成日：2008-10-24
解答公開日：2009-01-24最終更新日：2008-10-24 13:33:23(更新回数：1)
更新内容：
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2008/10/24 (Fri) 13:30


正解率：5%　（正解回数：88　解答回数：1737）

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