問題No.3748 【推理クイズ】自身（２）

出題者：△◆[1da237c]

幼い頃の善博はいつも俺の後をついていた。
だが、成長するにつれ互いの性格、能力の差が現れてくる。
成績も運動も俺のほうがいつも上だった。
善博はそんな俺と比較されるのがいやで、いつしか俺とはあまり一緒に行動しなくなっていった。
中学までは同じだったが、高校は別々になった。
その後、俺は大学で三山香緒里という女性と出会った。
香緒里は最初俺を善博と間違えていた。香緒里と善博は高校の同級生だったのだ。
俺たちはやがて付き合い始めた｡
卒業後も交際を続け、数年後、俺たちは婚約した。
俺は大手の企業に就職していたが結婚を期に親の家業の町工場を継ぐことにした。
早速会社に辞表を出し、仕事を覚えるため工場の仕事を習い始めた｡
その頃、善博は勤めていた会社を首になり、再就職もせず、親のすねをかじっている状態だった。
結婚式を３日後に控えた夜に事件は起きた。
善博は俺と両親を包丁で刺し、家と隣接する工場に放火し逃げた｡
俺は急所をはずれていたため駆けつけた救急隊員に助け出されたが、両親はほぼ即死だった。
結局、家と工場は全焼した｡
さらに、善博はその足で俺の名を騙って香緒里を近くの公園に呼び出し刺殺していた。
俺は１週間、病院で生死の境をさまよった後に目を覚ました。
善博は親の貯金通帳などを持ちだしていたらしく、預金はすべて引き出されていた。
俺に残ったのはわずかな保険金と善博への復讐心だけだった。
俺は借金をしてまで善博を探し続けた。
そして今日、この小さな田舎町に辿り着いたのだった。

山道のカーチェイスはやがて峠を越え、下り坂へと入っていった。
あまり手入れがされていないのか、所々に土砂崩れがあるのを避けながら追跡は続く。
やがて、未舗装の道は終わり、舗装された広い道へ出た。
さっきのスピンの影響か、思うようにスピードが出ない。見失わないように付いてゆくのが精一杯だ。
下り坂が徐々に緩やかになるにつれ、回りの木々が少なくなり、田畑が増えてくる。
遠くには小学校らしき建物も見える。日曜日だというのに大勢人が集まっているようだ。
運動会でもあるのか？つい、余計なことを考えてしまう。
奴は、なるべく信号のない裏通りを選んで走っているようで、対向車もほとんどない。
やがて海岸沿いの広い道に出ると奴は港方向へハンドルを切った。俺も後に続く。
不思議なことにこんな広い道なのに車は１台も走っていなかった。
しばらく進むと前方にパトカーが止まっていて、警官が２名立っていた。
俺たちの車を見つけ、止まるよう指示を出していた。
が、奴はもちろん止るはずもなく突っ切ってゆく。
俺も止るつもりはなく、アクセルを踏み込んだが、山道での無理がたたったのかパトカーの目前でエンストしてしまった。
「くそっ！おい、奴は殺人犯なんだ。奴を追ってくれ!」
俺は警官に詰め寄ったが、取り合ってくれない。
無線で連絡を取っていた警官が
「だめだ、もう間に合わない。ここも危険だ。我々と一緒に避難するんだ」
といって、俺は無理やりパトカーに乗せられてしまった。

結局この後、善博はある災難に巻き込まれ死亡するのだが、その災難とは何か?
漢字二字でお答えください｡


※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

自身（２）への最新コメント

自身(１・２)共におしい回答を入力して、一発ならずでした。

かなり悲惨なストーリーになってしまい、あまり読後感がよくないかもしれません。
こんな問題におつきあいくださった皆様、ありがとうございました。

スターダストさん　
　はい、一生懸命考えました

AKIさん
　いえいえ、果敢な挑戦ありがとうございます。

若さん
　そういっていただけると大変うれしいです。

最初は「え、唐突に？」と思ったのですが、
読み返してみると２問とも随所に伏線が張られていたのですね。
ありがとうございました。

なるほど。ちゃんと伏線もあったのに、適当に打ち込んで不正解数を増やしちゃいました。すみません

なかなか考えてるなと思いました。

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自身（２）の情報

問題作成日：2007-07-07
解答公開日：2007-10-07
正解率：18%　（正解回数：161　解答回数：872）

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