問題No.23217 【推理クイズ】クイズリバイバル「ひねくれ老人の死 二籠 前編」
出題者:復刻堂◆[30ed254]
難易度【瞬殺】
逢魔時(おうまがとき)
それは、物の怪、魑魅魍魎が徘徊するとされる時間。黄昏時のことである。
閑静な住宅街に建てられた豪邸の一室で事件は起こった。
豪邸の主が何者かに鈍器のような物で頭を殴られ殺されたのだ。
翌日、通報を受けた警察が殺人事件と断定し捜査を開始した。
「被害者はこの家の主人、樽金 権蔵(たるかね ごんぞう)86歳。元日本陸軍の軍曹で現在は複数の金融会社を経営していたそうです。
死因は脳挫傷。死亡推定時刻は前日の17時〜19時。凶器は部屋にあった南米の悪魔を象った木彫りの像と思われます。
なお現場には証拠を隠滅した形跡があり指紋などは検出できませんでした」
「そうか。で、床のこれは?」
「はい。血文字のようですね。被害者本人の血液で書かれています。
犯人が立ち去ったあとに被害者が残したのかもしれません。
“せっちん”と書いてあるようです。
警部、これはやはり犯人の名前でしょうか?」
「あるいは、そうかもしれん。
だが、まずは関係者をあたってみてくれ」
◆関係者の証言◆
三田 節子(みた せつこ)56歳
10年前から、この家で住み込みで働いている家政婦。第一発見者。
事件の合った時刻は樽金権蔵に頼まれてロマネコンティを買いに四越デパートに行っていたと証言している。
「だ、旦那様とはそんなフランクな間柄ではありません。
旦那様が私を呼ぶときは『節子さん』と、お呼びになっていて『せっちん』などとおっしゃったことは一度もありません」
「警部、怪しいと思ったんですが、節子さんのアリバイは確かなようです。四越デパートの複数の店員から裏がとれています。
高価なワインを定期的に買う客として印象に残っていたようです」
「すると節子さんには犯行は不可能か…」
「刑事さん、ちょっといいですか?」
「はい、なんですか?」
「べ、別に『せっちん』なんて呼ばれても嬉しくなんかないんだからね!」
「56歳の女性に言われても萌えませんね。警部」
「う、うむ。そうだな…」
後編へ続く
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※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。
クイズリバイバル「ひねくれ老人の死 二籠 前編」への最新コメント
[221372] (無題)
投稿者::復刻堂◆[30ed254] 投稿日時: 2021-11-11 01:42:54
クイズリバイバルとは
良問なのに評価が低い問題を
作者の許可を得て再出題する企画である。
クイズリバイバル「ひねくれ老人の死 二籠 前編」の情報
問題作成日:2021-11-11
解答公開日:2022-05-11最終更新日:2021-11-11 01:45:54(更新回数:1)
更新内容:
正解率:5% (正解回数:10 解答回数:191)
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