問題No.23003 【推理クイズ】この世界の中心で

出題者：kasima◆[78b3f76]

　俺の名前は水野忠。しがない文房具屋の主人だ。
　最近、俺の店がある商店街では、灯油を店前でぶちまけられ、火を付けられるという、物騒な放火事件が続いている。
　一番最初に事件が起きたのは3ヶ月ほど前の事、放火されたのは今年新規オープンしたばかりの「メイド喫茶も〜にん」という、正直、このド田舎のひなびた商店街には不釣り合いな店だった。
　次に放火事件が起きたのはその2週間後。
　被害にあったのは「海鮮居酒屋ワダツミ」という、近所でもそこそこ評判の繁盛店だった。
　それから、１週間、もしくは２週間おきに放火事件は続いた。
　被害にあったのは順番に、「天神橋商店街商工会」「土井建築設計事務所」「木下写真館」「焼き肉専門店オモニ」「アース引越しセンター・天神橋支店」「鉄板料理まんぷく」。
　同じ商店街内で立て続けに放火事件が起きたことに、商店街の空気はぴりぴりとしていた。
　もちろん、商店街の方もただ黙って、この事態を見守っていたわけではない。自警団を結成し、数人で夜通し商店街を見回る事を、最初の放火事件直後から始めていた。
　けれども、その努力を嘲笑うかのように、放火事件は続いた。夜通し見回りをするといっても、皆、昼間は働いている身、毎晩、ずっと見回りをするというわけにもいかない。なので、ある程度、見回りの当番を決め、出来るだけ隙間の無いようにスケジュールと順番を決めていたわけなのだが……。
　その隙間を着くように事件は発生し、皆を苛立たせていた。

「もしかするとさ、この中に犯人いるんじゃないかな」

　見回り組の会議の途中、ふと、俺が漏らした言葉に皆が振り向く。
「ちょっと、水野文房具店さん。縁起でもない事言わんどいてや」
　そう声を荒げたのは、精肉店タカハシの主人。
「ふふん、でも確かに、これだけ綿密にスケジュールを組んでも事件が続くとなると……。それも疑うべきなのかも」
　と、俺に賛同してくれたのは、古本屋中井の若店主。
「何か、根拠でもありますの？」
　と、香水臭い匂いをさせて俺を見つめているのは、割烹料理おひさまの女主人。
「根拠というか……、俺、今回の被害にあった店に、面白い法則をみつけてさ……」
「面白い法則って何や？」
「うん、まあ、なんというか。きっと犯人は、遠い所の店から、順番に放火してるんだろうな、って、気付いたというか」
「ふふん、面白い事を言うね、遠い所からって言っても、今回被害にあった店はみんな、位置関係はバラバラじゃないか」
俺は正直、このまま話を続けていいものか、悩んでいた。
だって、次に狙われる店は……。

＜問題＞
１・次に放火魔が狙う店はどの店でしょう？
２・被害にあった店の共通点として、キーワードとなる言葉を漢字２文字で答えなさい。
答えの文は、１と２を続けてご入力ください。
＊１は本文から抜き出し可能。２は抜き出し不可。

(例) メイド喫茶も〜にん繁盛




※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

この世界の中心でへの最新コメント

おそらくこの商店街じゃないと当てはまらない法則ですな。
限りなく奇跡に近い。

おお、犯人も、そういえばいましたね。すごく面白かったです！

ありがとうございました。

楽しかったです、ありがとうございました。

犯人には気付かなかった

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この世界の中心での情報

問題作成日：2020-04-29
解答公開日：2020-05-29最終更新日：2020-05-03 07:49:50(更新回数：2)
更新内容：
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2020/05/03 (Sun) 07:47
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2020/04/29 (Wed) 03:25


正解率：24%　（正解回数：200　解答回数：817）

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