頭の運動

問題No.2279 【推理クイズ】復讐のスナイパー その2

出題者:KLIM◆[aea965f]

昨日の夕方から今朝方まで降り続いた雨がコンクリートを濡らしていた。現場は
世田谷区の築三十年の古いアパート。前は人通りがなく、裏側は空き地になって
いるが雑草がびっしりの状態だった。

アパートの中はすでに捜査員により一通りの検証が進められているところ。捜査員
と科学捜査班が山村警部に駆け寄る。報告によると、死亡推定時刻は昨夜
9時頃。被害者は頭を打ち抜かれて即死の状態。遺体からはアルコールを検出。
現場の指紋は被害者のもの以外は特になかったが、空き地側の窓がかすかに
開いていたことから、加害者は外から中にいる被害者を射撃したものと想定される
とのことだった。空き地側にはマンションが立っており、その非常階段から狙撃した
可能性が高いのだが、特に証拠となりうるものは非常階段付近から発見されなかった。
「しかし大胆ですね。周りの住人に銃声が聞こえるかもしれないのに」
と小西が言うと、村西が口を挟んだ。
「おそらく高性能の消音ピストルを使ったんだろう。それに昨夜の雨の音で周りは
特に気付かなかった可能性も高い」
すると近くにいた捜査員が言った。
「周辺の聞き込みによると銃声は聞こえなかったと言っています」
それを聞いた村西が山村に言う。
「これは拳銃のプロの仕業だと思いますよ」
「何でそう思うんだ?」 村西が台所に歩き出す。
「遺体はここにありました。空き地側の窓から射撃したとすると壁が邪魔になる
はずなのに頭を命中しているんですよ、犯人は」
「空き地側の窓に回り込んで直接撃った可能性もあるんじゃないか」
「それは考えにくいですね。ここは2階でしかも真中の部屋です。アパートの
 後ろから忍び込んだとしたら、周りの住民に気付かれる可能性が高いんです」
うなずく山村に対して村西が続ける。
「ところで、山村さんは捜査員と一緒に張り込んでたとおっしゃいましたよね」
「そうだ」
「参考までに誰がどこで張り込んでたかを聞かせていただけませんか」
「おいおい、まさか俺たちを疑ってるんじゃないだろうな、村西君」
「いえ、あくまでも参考情報としてだけですから」

そして山村警部、村西警部補、小西の3人がアパートの前に移動した。

−復讐のスナイパー その3につづく−


※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

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復讐のスナイパー その2の情報

問題作成日:2007-02-22
解答公開日:2007-08-22
正解率:10% (正解回数:19 解答回数:179)

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