問題No.22739 【推理クイズ】ストレートボーイ

出題者：カズ◆[c0e4bf8]

舞台は夏の甲子園準決勝、ゲームは九回裏ランナー三塁。一打サヨナラの場面。

四番打者の雄太はフルカウントに追い込まれていた。ここを決めれば晴れて決勝に進めるがベンチからの特別なサインは無い、全ては雄太に任されている。


相手ピッチャーの田中は鋭い速球とキレのあるスライダーを武器にする強敵で、変化球は多彩だが三振を取る時は決まってストレートかスライダーで仕留めていた。


（今回も恐らく決め球はストレートか落ちるスライダー。ただ、どちらがくるかだ）

どちらかは解っているのだがその後の迷いが捨てきれない。左後ろのキャッチャーのサインに気が行くが、そこに目を向けるのは美学に反する。

どうするかの葛藤の最中、昨夜の父親との会話が脳裏に浮かんだ。


「いいか、どうしても迷った時にはストレートにヤマを張れ。男だったらやっぱりストレートよ、球は真っ直ぐ飛んでくる。その方がカッコいいだろ？」

右手に持つウイスキーのグラスを傾けながら父親である弘はそんな事を言っていた。グラスを置いた瞬間、照明の影響で中の氷と着けていた腕時計が同時に光った。

その光景を思い出した雄太の脳裏に、キラリとしたその光はずっと残ったままだった。

（よし、ストレートだ）


決意を固め、ピッチャーの球を待つ。
少しして、ピッチャーの田中が動く。しなやかなフォームから伸びた右手から球が放たれる。速い。その軌道にバットが通る様に全身を操る。刹那、球は急速に落下し快音と共にキャッチャーのミットに収まった。

「ストライク。バッターアウト」


（親父の馬鹿やろう）


ゲームは延長を迎えた。


◆


十回表ツーアウト満塁。
相手バッターは四番の松島。雄太のチームは大変なピンチを迎えていた。

カウントはフルカウント。少し迷いを見せながら最終的に大きく振りかぶって投げたエースの佐藤渾身のストレートを松島のバットが捉えた。

息を飲む暇も無いくらいの弾丸ライナーは佐藤の横を通り二塁ベース横を突き抜ける勢いで飛んでいく。誰もが抜けたと思った、反応していたショートの雄太を除いては。

雄太はバットがボールを捉えた瞬間に反応し、ボールが来る頃には左手を思い切り伸ばしていた。


（届いてくれっ）


結果、雄太の反応と共に想いは届きボールは雄太の手の中に収まった。


その後十回裏。ツーアウト二塁から八番バッターの山根が無事ランナーを返し雄太のチームは無事決勝へと駒を進めた。


しかし、四番でもあり素晴らしい守備を見せた雄太は監督から決勝の試合はベンチに入る事を命じられた。


◇問題◇
雄太が外された理由は
◯◯◯だった為、××の際◻◻◻◻◻したからである。

◯の中だけお答え下さい。
文字数は合ってます。漢字に出来る部分は漢字で。

例:怠け者


※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

ストレートボーイへの最新コメント

お邪魔しました。

^^

takkanさん

勿論ありますよ！
だってその方がカッコいいですもん。

それにしても雄太は利き腕を故障したことがあるのか?

迷探偵さん

下と同じコメントで挟んでしまってすみません。
（寝ぼけていたのかもしれない）

こちらこそお世話になりました！
ぐらっぷるさん

こういう父親になりたいなーとかちょっとだけ思ったりしてます。
まだ嫁候補すらいませんが。笑

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ストレートボーイの情報

問題作成日：2019-07-03
解答公開日：2019-10-03最終更新日：2019-07-05 22:29:54(更新回数：3)
更新内容：
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2019/07/05 (Fri) 22:24
解説ストーリーを少し付け足しました。
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2019/07/05 (Fri) 22:17
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2019/07/03 (Wed) 12:46


正解率：18%　（正解回数：96　解答回数：528）

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