問題No.21388 【推理クイズ】時を奪う王

出題者：空真代◆[a438d7d]

「姫様！」

ある大国で起こった話である。
その日は、明くる日に開催される、年に一度の大博覧会の最後の準備を急いでいた。
大博覧会は敵国から奪った財宝を一同にあつめ、民達が自由に鑑賞しにこれる一大イベントの日であった。

博覧会の目玉は以下の財宝だ。
・ディモールの鎧
・金色の聖杯
・龍の羅針盤
・大聖堂の大時計
・ラーが宿いしタロット
・アレクサンダーの王冠
・再生を刻む粉塵

どれもが世紀の宝であり、一目見れば我が国の威信を感じられるものばかりであった。

博覧会は、これまでの戦いは意味のある戦争であったと、無駄ではない犠牲であったということを、民と共感するための大切な時間である。

そんな大事な日に、不吉なメッセージが届く。
「姫様、漆黒の王と名乗るものから、書簡が届いたにございまする」
「どういうことだ？読んでみせよ」
「は！」

書簡にはこう記されていた。
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時計とトランプを並べたせいさ。
私を孤独にするものだから、大悪党はこの世に生まれてしまったのだろう。
私は今宵、12時に博覧会の会場へお邪魔させていただく。
大変残念なことであるが、無能な君達には私を捕まえることはできない。
なぜなら私は時を奪うからだ。止まった時の中では君達はどうすることも出来ないであろう。
そして刻むことを忘れた時は混沌を生み、全ての栄華は失われるであろう。
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「ど、どういう意味だ？」
一同が騒然となる。

「博覧会を中止いたしますか？」
「それはできん！この日のため、どれだけの時間を費やして準備をしたと思っている！」
「では、いかが致せば・・」
「参謀長、騎士団長を呼べ！このメッセージの意味を直ちに解読し、厳重かつ、徹底した警備体制を引くのだ！」

参謀長、騎士団長が到着する。

「参謀長よ、このメッセージ、どう思う？」
「すぐにはわかりかねます。少々お時間を頂きたく・・」
「むぅ・・、役立たずな参謀長め！もう良い！騎士団長よ、可能な限り全ての財宝に守りをつけよ！明日の博覧会まで誰も近寄らせるな！」
「承知致しました」

騎士団長は各部隊長へ号令をかけると、屈強なる兵隊達が直ちに警備体制についた。

「私は気分が悪い。悪いが部屋に籠もらせてもらう」
「姫様、お供いたします」

姫は騎士団長と共に部屋に戻っていった。それに合わせるように家臣たちも部屋に戻る。
その場に残ったのは警備の兵隊達と参謀長だけとなった。

罵りを受けた参謀長はその場で黙り込んでいた。
見かねた兵隊の１人が声をかける。

「参謀長殿、姫様もこの事態を危惧してのこと。お気分を害せられますな」
「なに。気にしてはおらんよ。対策を考えていただけのこと」
「ほう。では参謀長殿には秘策ありと」
「うむ。今から私がいう財宝に全ての警備を集中出来るかい？早急に頼むよ。責任は私がとる」
「参謀長殿、ご覚悟の上とは。承知した。その秘策に我々もこの命を捧げますぞ！」

参謀長は全兵隊を引き連れて財宝の元へ向かった。

※参謀長が指示した守るべき財宝はどれでしょうか？
　文中抜粋ですが、枕詞など修飾子は除きます。
　例）ディモールの鎧→鎧



※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

時を奪う王への最新コメント

お世話になります。。。

えんぺちさん、お疲れさまでした！ありがとうございました！

ありがとうございました。

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時を奪う王の情報

問題作成日：2015-06-12
解答公開日：2015-07-12最終更新日：2015-06-12 21:11:03(更新回数：3)
更新内容：
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2015/06/12 (Fri) 21:09
すみません、細かい誤字脱字を何度か修正しました。
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2015/06/12 (Fri) 21:06
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2015/06/12 (Fri) 21:04


正解率：8%　（正解回数：142　解答回数：1622）

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