問題No.19653 【推理クイズ】*海辺の君　　後編

出題者：コノハ◆[d850e29]


＊前編はこちら


「…ねぇ、あんた、どう思う？？」

えっ。
思わず、裏返ったおかしな声が出てきた。

君が、こっちを向いて、
そして、僕に話しかけている。


今まで、こんなこと、一度もなかったのに。


「…どう思う、って？？」


心臓がドクドクと速く波打つようで、気持ちが悪い。
君が、いる。
君が、ここに、いるんだ。
ここに。前に。僕の前に。

僕の目の前に。


確かに、存在しているのか。

・・・もしかして僕は、夢でも見ているのか？？
混乱しきった僕の頭は、ひとつの思いにたどり着く。

きっと、これは僕の創る幻だ。

・・・なら、それでもいい。

この幻と、いつまでもいられれば。
君との過去とずっといられるなんて、何よりだ。


「君がここにいる限り、僕もここにいるよ？？
　君が変わらないなら・・・僕だって変わらない。」


君は、僕を見る。
すっと、僕の奥底まで見通すような目だった。

「・・・あんたは、それでいいの？」


よくないよ。全然。
分かってるんだ、こんなこと、良くないことくらい。
でも、じゃあ、どうすればいいのか。
それがまだ、導き出せないだけなんだ。

つい口から、反論が出てくる。
「そ、そんなこという君だって、変わってないじゃないか！
　き、君こそ、いつまでここにいる気なんだよ！！」

言った瞬間に、やばいって思った。
僕が変わらないのと、君が変わらないのは、
決定的に違うのに。
なんて僕はひどいことを言ったんだ。


君は、こっちをまっすぐ見ている。
涙は見えない。太陽のせいなのかもしれないけど。


「…そうだね。変わらなきゃいけないのは、私だ。」


え、そんな。
待ってよ、違うんだ、やめてくれ。
声にならない叫びが僕の頭で響く。

「っへへ。　なーんてね。
　嘘だよ。もうちょっとだけ、ここにいるから。」

・・・僕は馬鹿だ。
君を失ってから、僕は君にしがみついてる。
君の何かに。
君の姿に、君の声に、君の目に、

君との、過去に。

そして今日も僕は、君が変わらないと言ってくれて、
本当に心から、安心しているんだ。


本当は変わらなきゃいけないって、 知ってるのに。


*「君を失った理由」を、6文字でお答えください。
　あ、別に「僕」は関係してこないかもです。
　例）強盗殺人事件　



※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

*海辺の君　　後編への最新コメント

皆様、コメントありがとうございます。
アンフェアですか、ごめんなさい（笑）
初投稿で、よく分かっていませんでした。


ヒントとしては、「君」は女性です。
漢字6文字は、熟語ではありません。
言うなら、固有名詞でしょうか。

漢字6文字の答えというのは、よく目にする言葉ですか？

まさかなあ…と入力してみた答えがまさかの正解(笑)
物語は好きなんだけど、問題としてはちょっとアンフェアかなあ。
「彼女」は海にある何かの比喩だとばかり考えておりました。(道理でいくら考えても答えが浮かばないはずだ…)
話の結末はちょっと泣けました。

漢字6文字の熟語ってありましたっけ？

君というのは、いつも海にいるんですよね？
女性ですか？ よく分からないので、ヒントお願いします^_^;

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*海辺の君　　後編の情報

問題作成日：2013-10-02
解答公開日：2014-01-02最終更新日：2013-10-04 21:48:12(更新回数：3)
更新内容：
ヒントの追加、誤字修正など。

正解率：9%　（正解回数：92　解答回数：975）

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