問題No.1505 【推理クイズ】約束1
出題者:キング◆[3ee95a1]
「おばちゃん、ヤッちゃんスゴイんだよ!今日はね、6年生のチームから8個も三振取って0点に抑えたんだよ!」
「へぇ〜、スゴイね!康隆はワタシに似て優しいし、賢くてガンバり屋サンだからね。こりゃ、将来はプロ野球選手だね!」
「プロ野球選手かぁ。じゃあエリはヤッちゃんのお嫁さんになる!」
「アハハハ。よろしくね。でも、エリちゃん家のお花屋さんはどうするの?」
「プロ野球選手じゃお花屋さんになれないね・・・どうしよう・・・」
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エリは俺の幼馴染み。小さいときから俺の試合を一番近くで見てくれていた。今日ももちろん見てくれている。
「ヤス、少し球が浮いてるぞ。今日は今年一番の暑さみたいだし、練習試合だし交代するか?」
「バーカ、俺のその年一番の投球は毎年、その年一番の暑い日なんだよ!しょーもねー事言ってないでド真ん中に構えて座ってろ!」
俺の投じた渾身のストレートは、打者も見送るのが精一杯だった。
「ヤッちゃん、30連勝おめでとう!」
「大したことねぇよ、バッターがバット振らないからストライク投げてりゃ勝てるっつーの。」
「フフフ♪ねぇ、今日はエリの誕生日なんだよ。覚えてる?」
「お…覚えてるよ!じゃあ、今日のウィニングボールやるよ!13歳おめでとう!」
「ちょっと、これ何個目よ・・・毎年毎年・・・」
「バーカ、今日のは1個目だろ?毎年毎年、一番暑い日に生まれやがって。この調子で、高校生になったら甲子園での優勝ボールプレゼントしてやるよ!」
家に帰ると母さんは庭で小さな桜の木の手入れをしていた。俺が小学校を卒業したときに先生がみんなにくれた桜だ。母さんはそれを大事に育てている。
俺がシャワーを浴びている間、エリは今日の試合を母さんに報告している。毎試合後の「日課」だ。
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「ヤス、もっと投球の幅を広げるために変化球をもう1球覚えろよ?」
「俺も覚えようかなとは思ってるんだけど・・・やっぱ縦の変化球かな?」
「うん、横のスライダーがあるんだから、縦のフォークとかがあればもっと広がるよな。」
部活中、捕手の中村と「会議」をしているとき…それは突然だった。
「野村君、今お父さんから電話があってね、落ち着いて聞きなさい。お母さんが事故に遭われたそうだ。××病院にすぐに行きなさい。」
・・・約束2へ続く・・・
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。
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約束1の情報
問題作成日:2006-11-27
解答公開日:2007-05-27
正解率:0% (正解回数:1 解答回数:299)
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