問題No.14354 【推理クイズ】一章

出題者：凛◆[7ac91e1]

湊 晃三…千渡の父。湊家の次男。
湊 将ニ…湊家の長男。自殺したらしい。
湊 文恵…将ニの妻。 

昭和九年 二月二十日
明朝、父と私は身支度を整え、父方の実家に向かった。
先程、伯父さんが亡くなったとの連絡があったのだ。
幸い大した距離ではなかったから、通夜にも間にあった。
どうも文恵さんの話では自殺だったらしい。
書斎で野太刀を使って切腹をしていたとか…
しっかりと柄を握り締め、見開いた目に迷いは感じられなかったそうだ。

(そういえば伯父さんは私に自慢していた。
野太刀はなかなか手に入らない。珍しいんだぞって。
鎌倉時代につくられたもので、歴史的にも価値があったはずだ…
そんなもので、伯父さんは自殺を？)
私が考えこんでいると、

文恵さんは伯父さんの物と思われる遺書を差し出した。

晃三「兄さん…何て馬鹿なことを。」
遺書を読みながら、父は瞳に涙を浮かべていた。

それによると厭世、仕事疲れ等が理由らしかった。
筆跡は伯父さんの物で間違いないらしい。

(何かが…おかしい。)
伯父さんの遺体はまだ、書斎にあるらしい。
私はそっと伯父さんのいる部屋に移った。

骨董品が並ぶ部屋は主人を失った悲しみを、訴えているかのように寂し気だった。
日本刀や火縄銃、陶磁器、人形、玩具、どれも良く手入れされていたため、それが強調されていた。

部屋の中央にいる伯父さんに歩み寄り、彼の手を握った。
物を大事にする心が表れているのか、その手は以前と変わらず、美しいままだった。
(もう…大事な人を失いたくはなかったのに…
母が亡くなったときからずっとそう願っていたのに…)

…やはり…伯父さんは自殺なんかじゃない。私は確信していた。

(問い)
自殺ではないキーワードを上げて下さい。二つあります。
①文中より抜き出し可。
②自分で考えて解答。『「◯の◯」がない』となるように解答。
(そのままの抜き出しは不可)
例：遺書血の痕
 



※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。

一章への最新コメント

これですね

返り血？の存在も気になりましたが…。

自分の知識だけでは足りず、調べて正解を導き出しました＾＾
すばらしい問題ありがとう御座いました＾＾
其の弐へチャレンジします＾＾

お世話になりました

続きを期待しています

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一章の情報

問題作成日：2011-01-30
解答公開日：2011-04-30最終更新日：2011-01-30 23:42:46(更新回数：2)
更新内容：
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2011/01/30 (Sun) 23:40
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2011/01/30 (Sun) 22:50


正解率：5%　（正解回数：72　解答回数：1412）

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