問題No.12774 【なぞなぞ】「チェシャ猫」 狂気の帽子屋・マッドハッターの来日
出題者:そうそう◆[14db773]
「ハロー!ウィーニードマネー!ドゥーユーアンダスタン?」
「プリーズギブユアマネー!ギャハハハハ!」
たどたどしい英語と下品な笑い声が、路地裏に木霊する。
とある町。柄の悪い少年に英国紳士が取り囲まれていた。
いや、紳士というべきか。確かに英国紳士らしい山高帽に
仕立てのいいスーツ、豪華な装飾品。身なりはいい。
だが、指輪、首輪をゴテゴテとつけ品がなく、なにより
その眼鏡の奥の瞳からは、言い知れぬ狂気が滲んでいた。
「へへ、こんな金持ってそうなオッサンが俺たちの
シマを通りかかるなんて、ツイてるぜ!」
「…ツイてる?ナニがくっツいてるのでスか?」
男は、これまたたどたどしい日本語で尋ねる。
「あんた日本語しゃべれんのか?そりゃまたツイてる!
あんたが大事に抱えたそのカバン、渡してもらおうか!」
「これは仕事道具なのでネ。で、何がくっツイてるっテ?」
「はあ?ツイてるってのは、運がいいってことだよ!
「…なるほど、ラッキーということですネ。そして、
ウンがツイてると。…ふむ、その通りにしてあげましょう」
言いながら、その男はスタスタと歩いて路地裏から出よう
としている。少年たちはいきり立ち、止めようとする。
「おい!…あんたも運がねえな。今、気が立ってんだ」
一人の少年がナイフを取り出し、男を追いかける。
その時、いきなり横合いからダンプが歩道に乗り込み、
少年たちの何人かを巻き込んだ。さらに、ダンプが積んだ
荷物がほどけ、鉄骨が残りの少年に降り注ぐ。
「ぎゃあああ!」「た、助け…!」
だが、帽子の男は一切無傷で、普通に歩き去って行く。
「ふむ、確かに私は
道を通りががった少年が、驚きの声を上げて近寄ってくる。
「何?すごい音。おじさん、大丈夫?」
「…ああ、大丈夫だヨ。キミは大丈夫かネ?」
「うん!平気だよ!」
「…ふむ。少年、キミは今、幸せかネ?」
「
少年は屈託のない笑顔で答える。
不幸なことなど何もない、という表情で。
「『うん、幸せ』ですか。では、そのようにしてアゲましょう」
「?ありがとう。じゃあ、おじさん、バイバイ!」
そのまま歩き始めた帽子の男の後ろから、声が聞こえる。
「キミ!危ないよ、近づいちゃいけない。」
「え?ボク、おかあさんと待ち合わせしてるんだけど…」
「さっきの事故で、建物が崩落したんだ。通行人のうち
何人かが巻き込まれていて…」
それを聞きながら、帽子の男は満足そうに微笑む。
「…『うん、幸せ』のようですネ。ニホンゴは面白い。」
…男は、狂気の帽子屋。狂気の魔法で、人に災いをもたらす。
今も、日本語と、母国語を組み合わせ、災いを招いたのだ。
「友人に会う前に、ちょっと遊んでいくとしますかネ」
帽子屋は、新しい遊びを見つけた子供のように、無邪気な笑みを浮かべた…。
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さて問題です。狂気の帽子屋は、何を使って少年たちや
子供に災いをもたらしたのでしょうか。
『天才ピアニストの残したもの』もよろしくお願いします。
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実際に存在するものを示すものではありません。
「チェシャ猫」 狂気の帽子屋・マッドハッターの来日への最新コメント
[97314] (無題)
投稿者::そうそう◆[14db773] 投稿日時: 2010-08-16 10:42:19
Lyndisさん[97209] (無題)
本当についてるのはアンですけどね;^^
投稿者::Lyndis◆[5fad8e5]#[正解者] 投稿日時: 2010-08-14 20:09:43
どうにもこの手のシャレはときにくい…ウンがついているから仕方ないのかな?
「チェシャ猫」 狂気の帽子屋・マッドハッターの来日の情報
問題作成日:2010-07-17
解答公開日:2010-10-17最終更新日:2010-07-17 19:27:21(更新回数:3)
更新内容:
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2010/07/17 (Sat) 19:25
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2010/07/17 (Sat) 06:22
正解率:18% (正解回数:32 解答回数:177)
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